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当医療センターでの耳下腺腫瘍手術

2023.02.08

【入院期間】

入院は基本的に術後約1週間程度ですが、腫瘍の状況により入院期間の短縮は可能です。一方、合併症等により退院が延期になる可能性があることをご了承ください。

【麻酔】

【術式】

腫瘍の状況によりますが、良性腫瘍の中で一番多い「多形腺腫」の場合には腫瘍周囲に約5mm程度の距離をつけて腫瘍を摘出します(患者さんの病状によりこのかぎりでないことをご承知おきください)。耳下腺の中を走行している顔面神経(顔の筋肉を動かす働きをしている)は、温存します。

  1. 当科では傷を目立たせないために、できるだけ頭髪の生え際近くに皮膚切開を設定する方法で手術を行っています。(腫瘍の位置によっては本方法で行わない場合もあります)
  2. 耳たぶの感覚を担っている神経を残しながら、耳下腺を露出させます。
  3. 顔面神経を確認し傷つけないようにします。当科では顔面神経モニタリング装置を用いて確実な神経の温存につとめています。この装置は鋭敏に神経の位置を探索できるので、安全に手術が行えます。
  4. 腫瘍周囲から約5mm程度離しながら耳下腺を切除します。摘出後、Frey症候群等の予防の工夫をし、ドレーンを留置して手術終了です。 (ドレーンは傷の脇から挿入するゴム製のチューブで手術後2~3日後に抜きます。)

【合併症の可能性】

【退院後】

翌日からのお仕事への復帰も可能です。
首の安静の必要は無く、運動も問題ありません。
良性腫瘍の場合には一度外来を受診していただき傷のチェックを行います。その際、異常なければ終診となります。
悪性腫瘍の場合には追加治療の可能性や以後の定期的受診が必要となります(再発のチェックを行います)。