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前立腺肥大症に対する低侵襲手術

2024.08.08

前立腺肥大症とは

前立腺肥大症とは加齢とともに前立腺が大きくなり、中を通っている尿道を圧迫し、尿の通りが悪くなる病気です。尿の切れが悪くなったり、尿の回数が多くなったり、ひどくなると尿が出なくなってしまう(尿閉)ことがあります。治療は内服薬から開始しますが、それでも効果が不十分な場合や、薬の長期服用を避けたい場合は手術治療を行います。

近年、前立腺肥大症の手術は急速に進歩しており、新しい低侵襲治療が導入されてきております。従来の手術と比較して、短い手術時間で出血量も少なく治療することができ、高齢の方でも安全に治療できるようになりました。

経尿道的前立腺吊り上げ術:ウロリフト(UroLift®)

前立腺内にインプラントを埋め込み、肥大した前立腺を吊り上げて尿道を広げ、排尿しやすくする治療法です。手術時間は約15分と短時間で、出血もほとんどありません。迅速で十分な尿勢改善が期待できます。当院では3~4泊の入院でご案内しております。
日本では2022年4月に保険承認され、当院では2023年から導入しております。欧米では2013年に承認され、これまで30万人以上が本治療を受け、長期効果が実証されています。

経尿道的前立腺水蒸気治療:WAVE療法(Rezume®)

肥大した前立腺に103℃の水蒸気を噴霧し、組織内温度を上昇させることで、前立腺組織を壊死させる治療です。手術時間は約15分と短時間で、出血もほとんどありません。前立腺内に異物を埋め込むことなく治療が可能です。術後1~3か月程度で効果が見られます。当院では4~5泊の入院でご案内しております。

大学附属病院でこれらの治療を安心して受けることができます。ご興味ありましたら一度受診してみてください。
※患者様の健康状態や前立腺の状態によっては本治療がお勧めできない場合もあります。外来で各々ご説明させていただきます。

主担当医 泌尿器科  中村 聡
診療日時 毎週金曜日土曜日  午前9時~(予約制)
予約受付 医事課予約係  03-5857-5111(受診予約専用)