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腹腔鏡手術・子宮鏡手術・子宮鏡検査をご希望される患者さんへ
婦人科
2023.01.30
順天堂東京江東高齢者医療センター婦人科では、腹腔鏡手術・子宮鏡手術・子宮鏡検査を行っています。
腹腔鏡手術とは
腹腔(お腹)を二酸化炭素ガスで膨らませる(気腹法)ことで作りだした空間に、細いカメラを挿入し腹腔内の様子を確認しながら手術を行う方法です。当科では2012年に導入しました。
腹腔鏡手術には
- 手術対象を良く見ることが出来るため繊細な手術が可能。
- 創部の痛みが少ないため術後の回復が早い。
- 傷が小さいため美容的に優れている。
などのメリットがあります。
手術は腹腔内を確認するためのカメラや鉗子を挿入するために、腹壁に小さな孔をあけて行います。
傷の付き方は手術内容や腹腔内の様子により異なり,いくつかのパターンがあります。
※腹腔鏡補助下に手術を行うことで従来の腹腔鏡手術のみでは対応困難であった巨大子宮筋腫、多発子宮筋腫などにも対応可能となっています。
【当医療センターで行っている腹腔鏡手術】
- 子宮全摘術
- 子宮筋腫核出術
- 腹腔鏡補助下子宮全摘術
- 腹腔鏡補助下子宮筋腫核出術
- 卵巣のう腫摘出術
- 付属器(卵巣・卵管)切除術
- 卵管切除術
- 卵管口切開術
- 卵管形成術
- 子宮内膜症病巣除去術
- 子宮付属器癒着剥離術
- 仙骨腟固定術(骨盤臓器脱手術) など
当医療センターで腹腔鏡手術を希望される場合
1.初診について
- 当医療センター婦人科を受診していただき、診察を行った上で、手術方法と手術日を検討します。
- 紹介状・MRIなどの画像検査資料や、腫瘍マーカーなどの検査データーをお持ちでしたらご持参ください。
- 子宮筋腫や子宮内膜症などでは、病変を小さくして術中の出血を抑えるために、月経を止める治療 (偽閉経療法)を数ヶ月間行った後に、手術を行う場合があります。
2.手術前検査について
- 手術日が決定しましたら、問題なく全身麻酔をかけられるか判断するため、3ヶ月以内に手術前検査 (血液検査・心電図・レントゲン検査など)をお受けいただきます。
- 後日、術前検査の結果および手術の説明のために再受診していただきます。
- 手術の説明を行う際には、なるべくご手術当日に立ち会う家族と一緒に来院されますようお願い致します。
3.入院から退院まで
- 手術は、月曜AM・PM、または水曜日AM・PMに行います。
- 前日、または前々日に入院し(手術日によって異なります)、術後経過が順調であれば、術後4日目に退院です。
4.退院後の生活について
- 手術後、退院前に生活上の注意点を改めてご説明いたします。
- 術後は少量の性器出血を認めますが異常ではありません。術中に子宮を動かす器具を子宮内に挿入するため術後も出血を認めることがあります。
- 腟や子宮からの腹腔内感染を避けるため、術後約1週間は入浴せずシャワーにしてください。性生活も術後約1週間は避けてください。(子宮全摘後の性交渉の再開は、担当医の指示に従ってください。)
- 退院後は体調に応じて通常の生活に戻してください。術後に発熱や下腹痛を認めなければ、退院翌日から職場に復帰することも可能ですが、一般的には腹腔鏡手術は術後約2週間程度の自宅療養をお勧めしています。詳細については担当医とご相談ください。
- 退院後は約3週間後に「術後検診」に来ていただきます。この時に手術で摘出した検体の病理診断結果をお伝えいたします。