高齢者医療センターガイド
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高齢者医療センターガイド
高齢者医療センターの始まり
はじまりは東京都が高齢者の高度専門医療実施のために計画した病院です。
2002(平成14)年に、超高齢社会への備えとして東京都が計画・開設した東京都江東高齢者医療センターの運営を順天堂が受託し、2004年、順天堂大学医学部5番目の附属病院として自主運営に移行し、現在に至っています。
地域医療への貢献および高齢者医療を重点的に行うことを目標とし、中でも認知症病床数は東京都全体の4分の1を占め、認知症疾患への臨床・研究・教育を行うことが大きな使命の一つとなっています。
日本の高齢化、社会構造の変化によって生じる問題にも対応し、老人医療や在宅医療などの新たなニーズにも応えています。
幅広い世代に専門的医療を提供
小児科・産科以外ほとんどすべての診療科が揃う総合病院です。
順天堂大学医学部に附属する6病院の一つとして小児科、産科を除く全診療科で急性期医療を提供。高齢者をはじめとする患者さんの健康状態を全人的に捉え、総合的に評価し、早期診断・治療・看護を行っています。また各診療科には専門外来を設けており、患者さん一人一人のさまざまな症状に沿って、専門性の高い治療・検査・手術が必要となる場合にはそれぞれの専門医が診療をおこなっていきます。
認知症の早期発見、早期治療
認知症に付随するすべての疾患への治療を一貫して担っています。
当センターには、メンタルクリニック外来と129床のベッドを有する認知症病棟があり、認知症の早期発見、早期治療をおこなっています。また認知症に随伴する幻覚や妄想など行動・心理症状への対応や、一般診療科と連携して骨折や肺炎などの身体合併症治療にも取り組んでいます。
また通常の診療では発見されにくい、軽度認知障害の早期発見として、もの忘れドックを設置しています。将来、認知症に進展するかを事前に予測することは、現時点では困難な状況ですが、早期に把握することで、その進行を可能な限り防止することに努めています。
地域医療機関との連携
「より安全で、質の高い医療の提供」を地域の機関と連携しておこないます。
当センターでは地元の開業医や医療機関、さらには行政、地域包括支援センターと相互連携を密にして、それぞれが役割、機能を分担しあいながら効率的で効果的な医療を提供しています。
またセンター内に地域医療連携室を設置し、地域医療機関を通した予約受付や、逆に地域医療機関への紹介を行っています。
また、医療連携フォーラムとして地域の医療関係者への先端治療の周知、講演会や意見交換会、医療に携わる人材への育成研修、そして患者さんとそのご家族の皆様に家族教室や認知症カフェなどの情報発信など、さまざまな活動を通して地域全体の医療の質向上に貢献しています。
一日平均1000人以上
順天堂東京江東高齢者医療センターを数字で知ってください。
明るく開放的なセンター
最寄り駅から徒歩5分。バリアフリーの安心安全な施設です。
全面ガラス張りで自然光を多く取り入れる設計となっており、外来から病室に至るまで院内は明るく広々としたスペースを確保してます。またあらゆる箇所で高齢者に配慮したバリアフリーになっており、誘導のための動線や各サインにも配慮、人に優しく安全な環境を提供しています。外来受付を広くとることで来院時の不安やストレスを軽減、また外来診療にまつわる設備は全て2階に配置されていて、階の移動をせずに複数科を受診することができるようになっています。受診の際に1階のレストランでゆったりとした時間をすごす患者さんも多いようです。
医療サポート体制
それぞれの専門性をいかしたチーム医療をおこなっています。
医師、薬剤師、栄養士、理学療法士と異なる立場のプロフェッショナルが一体となって、それぞれの専門性を生かし、チームとして連携し医療を行っています。
例えば栄養サポートチームでは、入院中の患者さんの栄養状態について感染対策チーム、緩和ケアチーム、摂食・嚥下対策チーム等でアセスメントすることで適切な治療、看護の実践を、嚥下外来では嚥下機能に障害をきたしている患者さんの嚥下状態をチーム全体で確認し、嚥下機能の評価などをおこなっています。
多職種にわたるコメディカルスタッフが各チームに参画することで、患者さんに安心して治療を受けていただけるような仕組みを構築しています。